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出会い系サイト・コミュニティサイトに起因する事犯の現状と対策 2013年 警察庁

2014/2/27、警察庁から、『平成25年中の出会い系サイト及びコミュニティサイトに起因する事犯の現状と対策について』が発表されました。
このデータについては、2013年上半期の時点で一度データが公開されています。その上半期部分と、それ以前のデータについて、当メディアでも紹介しています。(出会い系サイト被害減少?被害現場はコミュニティサイト、そしてアプリへ・・・

 

 

 

出会い系被害件数・検挙件数H20-25

出会い系被害件数・検挙件数H20-25

まず、出会い系サイト、コミュニティサイトに起因する事犯の現状を示す、被害児童数と検挙件数のグラフを見てみます。

H20年に行われた『出会い系サイト規制法』の改正以降、出会い系サイトでの被害児童数と検挙件数は減少しています。これはH25年でも同様の傾向になりました。

一方、H21年、22年にコミュニティサイトでの被害児童数、検挙件数は、H22年以降、減少傾向にありました。しかし、H25年にきて、大幅に増加しています。

 

こちらは、この発表資料によると、

無料通話アプリのIDを交換する掲示板に起因する犯罪被害により、再
び増加。

とあります。上半期でもそのように分析していましたが、H25年中の増加は、やはりこの傾向に後押しされたようです。

 

さらに1点、目にとまったデータがあったので、ここでご紹介いたします。

出会い系年齢別被害割合(出会い系サイト)

出会い系年齢別被害割合(出会い系サイト)

出会い系年齢別被害割合(コミュニティサイト)

出会い系年齢別被害割合(コミュニティサイト)

 

出会い系における、年齢別の児童の被害割合です。「児童」対象のデータなので、18歳未満となっており、満年齢でのデータだと思います。

これを見ると、出会い系サイトにおける被害も、コミュニティサイトにおける被害も、圧倒的に高校生の被害の割合が高いことがわかります。
出会い系サイトでは、16歳、17歳だけで、62.1%、高校1年では15歳の生徒もいますし、このデータにはない18歳になった3年生も存在します。これを含めると、高校生の割合は、7割を超えるものになりそうです。
また、コミュニティサイトにおいては、16歳、17歳で、45.1%です。同様に15歳、18歳を考慮すると、過半数は超えそうです。

高校生ともなると、ネット上の危険から身を守る対策を徐々に解除しはじめたり、そもそもそういった制限を嫌がる年齢であろうと思います。しかし、被害実態を見ると、高校生こそ、危険な年代だということが分かります。

 

 

今後の対策

この発表資料では、被害の傾向から、今後の対策を示しています。以下に引用します。

(1) 出会い系サイト対策

○ 悪質出会い系サイト事業者に対する取締り等の徹底
○ 禁止誘引行為等の書き込み違反者に対する取締りの継続

出会い系サイトについては減少傾向にあるため、既存対策の継続と徹底です。

(2) コミュニティサイト対策

○ サイト事業者(無料通話アプリ等提供事業者を含む。)の取組状況等に応じた対策の継続
・ ミニメールの内容確認を始めとするサイト内監視体制の強化
・ サイト事業者等への実効性あるゾーニングの導入に向けた働きかけ
※ 「実効性あるゾーニング」~サイト内において悪意ある大人を児童に近づけさせないように携帯電話事業者の保有する契約者年齢情報を活用し、大人と児童とのミニメールの送信や検索を制限すること。

ミニメールの内容確認とあります。ミニメールとは、サイトの会員同士(複数人の場合もある)が直接メッセージをやりとりするもので、第三者からは見ることができないものです。ダイレクトメッセージと呼ぶこともあります。他者から見られないという前提で行っているユーザ同士の私的なやりとりを、サイト運営者が内容確認することは、とても拒否感が高いのではないかと思います。「システムで自動的にチェックします。」、「規約に書いてあります。」という説明でも、反応はあまり変わらないように思えます。必要な対策ではありますが、サイト運営者が行うにはハードルが高いかもしれません。

 

○ 関係省庁、事業者及びEMA等の関係団体と連携した対策の推進
・ スマートフォンを中心としたフィルタリングの普及徹底
・ 児童、保護者、学校関係者等に対する広報啓発と情報共有
・ ゾーニングの実効性の向上に向けた携帯電話事業者等による取組の支援
※ 「EMA(エマ)」~一般社団法人モバイルコンテンツ審査・運用監視機構
【Content Evaluation and Monitoring Association】

○ 悪質なID交換掲示板に起因する事犯の取締りの推進

EMAとの連携を徹底していくようです。
悪質なID交換掲示板は、特にLINEが騒がれてしまっていますが、
被害に直結する可能性の高いものです。取締りの推進は徹底していく必要があると思います。

 


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