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「子供」×「アプリ」+「発信教育」 Advent Calendar 2015

★この記事は、「子供」×「アプリ」+「α」 Advent Calendar 2015 の21日目の記事です★

2014年は読ませていただく側だったのですが、今回お声掛けいただき、よろこんで1日分担当させていただくことになりました!

 

弊社では、ご依頼を受けて「情報モラル」的な講演や勉強会を実施しており、2015年は2、30回ほど実施させていただきました。
その中でそもそもSNSとは?のような話から、最近こんなアプリやWebサービスがはやってるよ!というような話を、子ども向け、大人向けに分け、かつ、事前にヒアリングさせてもらった地域の直近の課題や、講演ニーズに合わせてご紹介しています。

ただ紹介しているわけではなくて、昔だったらこうでしたね~。でもあれもこれもスマホでできるようになりましたね。便利ですね。
でもこんな危険もありますよ。

というような話をしています。

 

特にその中で「発信(投稿)する」機能を持つものについて、大人と子どもの感覚の違いが顕著なので、そこについて思うことを書きたいと思います。

 

大きな感覚の違い

さまざまなアプリやWebサービスの利用スタンスとして、もちろん個人差はあるのですが、ざっくり表現すると、大人は「見るだけ」で、子どもは「発信する」が当たり前です。

TwitterやFacebookなどのSNSを利用している人でも、最低限の情報登録で、あとは見ているだけ、という大人は多いかと思います。リアルの生活でも気の知れた友人の多いSNSでの投稿はあるにしても、動画配信などしたことがあるでしょうか?私は無いです。

一方、子どもたち、中学生、特に高校生くらいになると、
「ただ見てるより、参加(配信・投稿)した方が楽しい」
「発信する機能で成り立っているアプリ・サービスなのに、発信しないとか意味が分からない」
「発信し合うことがコミュニケーションの1つ」
という意見まであります。

もちろん、全員がそうではありません。ただ、子どもの多くは、「発信する」機能まで含めて、アプリやWebサービスを利用しているようです。

 

特に気を付けたい動画配信

数秒の自作動画を公開するサービスが流行っています。
例えば、Twitter公式動画投稿アプリのVine、LOVEカテゴリのカップル動画が人気のMixChannnel(ミクチャ)などです。
ちなみにカップル動画は、女子高生が彼氏との思い出を動画に加工してアップすることが多いらしく、男子高校生自身はあまり自身では作成・配信に関与していないそうです。彼女に「アップ(投稿)したよ!」と言われて、「へー、よくできてるじゃん」と言っておく、みたいな感じだそうです。

さらに、作成した動画を投稿するのでなく、最近ではライブ配信(生放送)も人気が出てきています。
もはや老舗的なニコニコ生放送(ニコ生)や、世界的にも多くのユーザが利用するTwitCasting(ツイキャス)などです。
ツイキャスには「JCJK」(女子中学生・女子高生)というカテゴリがあり、中学生の配信も多そうなことが伺えます。

これら、動画編集から生放送まで、みんなスマホ1台でやっています。

 

動画投稿や生放送するのなんてごく一部でしょう?

 

と思うかもしれません。
私もそう思っていました。一般化していくにはまだまだ時間が掛かるかな、と。

デジタルアーツ調べ (2015/07)http://www.daj.jp/company/release/common/data/2015/070601_reference.pdf

動画アプリで撮影・投稿する内容(デジタルアーツ:2015/07)

 

ここで、デジタルアーツさんの資料(第8回未成年と保護者のスマートフォンやネットの利活用における意識調査発表会)から調査データをご紹介いたします。(デジタルアーツさんの調査資料は、講演の際によく紹介させていただいております。)

2015年7月の調査資料で、中学生から約半数は動画投稿を経験しています。
女子高生ともなると、約7割です。これだけの子どもが、なんらかの動画を配信した経験があるそうです。

状況の変化は、予想よりも早く進んでいました。

 

こういった資料と共にお話するのは、「動画は文字はもちろん、画像より多くの情報を提供してしまう」ということです。

プロフィールなどに色々書き込んでしまうケースは別として、文字だけの投稿で本人特定をすることはなかなか難しいです。静止画像も、写りこんでいる内容をきちんと吟味して投稿すれば、ある程度情報を制御できます。

動画は文字通り動きがあり、そこに映りこんでいる情報をワンシーン・ワンシーン確認してくことは大きな手間であり、難しいです。まぁまずやらないでしょう。さらに生放送ともなると、 どんなトラブルが起きるかわかりません。配信中に突然お母さんが部屋のドアを開けて「○○ちゃんご飯よ」と言うかもしれません。ハプニングネタとしては面白いかもしれませんが、名前や家族の顏までライブ配信してしまいます。

 

また、より多くの視聴者を集めたいがために、モラルに欠ける配信を行う事例も多々出てきています。犯罪行為やそれに近しいもの、自傷行為などを配信する例が後を絶ちません。

 

とは言え前述の通り、「発信するのが当たり前」になってきており、発信自体が「コミュニケーション手段の1つ」という状況です。

 

発信教育

この表現が正しいか(ネーミングセンスが無い)は微妙ですが、つまりは「発信することに対する教育」が必要になっていると考えています。

「危険です」、「やめましょう」と言うだけでなく、自分の意見や作品を発信したり、コミュニケーションの手段として、より安全安心に活用するための教育です。
私もそうですが、親世代の動画投稿経験は、先ほどのデジタルアーツさんの資料からも、多い年代でも半数程度です。年齢が上がれば、より少なくなるでしょう。教員の中で、熟練した発信経験者ともなると、かなり少なくなるでしょう。発信教育を教員を中心として学校教育の中に組み込んでいくことは、なかなか難しいかもしれません。ただでさえ忙しい教員の方々がそれを学んで授業まで昇華するのも困難です。

それこそ、ブロガー(ブログ発信で有名な方々)、YouTuber(YouTube配信の広告料などで稼いでいる方々)や職人さん(画像・動画作品や音楽作品を投稿するクリエイターの方々)にセミナーや授業を行っていただけたら良いのではないかと考えています。
ただ配信するための技術や、良い面だけでなく、THE MANZAIでの博多華丸・大吉のネタ「Youtuberになりたい」ではないですが、それがどの程度現実的な話なのか、そしてその苦労や炎上などのリスクとの向き合い方をどう考えているのか、そんな話をしていく必要があるのかな。と、最近は思っています。

色々トライしやすいベンチャー企業としては、こういった方面にもトライしていければと考えています。
日々変化していくアプリやWebサービスのネット事情と脅威、ただしそれは有効活用できればさまざまな面で強力な手段になります。事業者の立場から、微力ながら貢献できればと思います。

 

 

20日目の記事はデジタルアーツの工藤さんの記事(「子供」×「アプリ」+「多層防御」の話)でした。

 

22日目の記事はtss_ontap_oさんのインターノット崩壊論者の独り言 – Advent Calendar 2015 「子供」x「アプリ」+ α – 子供たちを消費者にしてはいけないです。

 

 

 


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