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つながる世界の歩き方

スマホがあなたの体を蝕む!スマホに潜む物理的なリスクを考える!!

私は今まで「つながる世界の歩き方」で、主にスマートフォンのアプリ(アプリケーションソフトウェア)の危険性と、正しく使う為の情報や知識をご案内させて頂きました。
本稿では視点を変えて、機器そのものが人体に及ぼす悪影響、そしてその対策について考えてみます。

 

(1)一過性スマホ失明

米医学誌ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディシンにて、「一過性スマホ失明」という、一時的に失明のような状態になる症状が報告されました(出典:「Transient Smartphone “Blindness”」)。

暗い場所で片方の目だけでスマホ見ていると、発症するケースが多いとのことです。例えば暗闇で布団にうつ伏せになり、枕に乗せた頭だけを横に向けて携帯を操作したとします。すると意識しない状態で片目は枕に埋もれ、もう片方の目だけで画面を見ることになります。

スマートフォンを見ている方の目は明るさに慣れ、枕の中にあった目は暗さに慣れます。操作を終え、スマートフォンから視線を外すと、画面を見ていた方の目は暗闇に慣れるまでに時間がかかり、一時的に画面を見ていた方の目が見えない感じになります。

 

対策

布団やベッドに寝そべって閲覧すると、無意識に上述のような姿勢になってしまう可能性があります。また、机に肩肘をつき、頬をその手の平で支えると、片目の視界を奪うケースも考えられます。それらの姿勢にならないように、スマートフォンの画面は両目で見るよう意識しましょう。

 

布団の中でスマートフォンは見ないようにしましょう。

 

(2)肩こり、頭痛、血行不良

スマートフォンの画面を見る際、多くの人は、なで肩、猫背になってしまいます。また、首は本来、前方にゆるいカーブを描くように、曲がっているとの事です。しかし、うつ伏せ状態でスマートフォンを利用していると、ストレートネックという首が真っすぐに歪んだ状態になることもあるそうです。(出典:稲毛整形外科ホームページ「ストレートネックとは」

そして長時間に渡りそれらの姿勢を続けると、肩こりや片頭痛、めまい、吐き気、手のしびれ、血行障害などを引き起こします。北海道旭川市の旭川揺らぎ整体は、子供がストレートネックになっているのが気になる、とホームページ上で記しています。(出典:旭川揺らぎ整体ホームページ「今の子供はストレートネック」

 

対策

体に負担のかかる姿勢(なで肩、猫背、うつ伏せ等)でスマートフォンを操作しないようにしましょう。また、ストレッチや体操などで体を動かして、筋肉をほぐすようにしましょう。

 

(3)視力低下、不眠症

小さな画面から放たれる光源を近くで見続けることは、目に対して、大きな負担を与えることになります。そのため、長時間に渡り繰り返し見ることは、視力低下に繋がります。また、スマートフォンのディスプレイからは、ブルーライトという太陽の光と近い性質の青色光が多く発光されます。長時間の閲覧は、脳の覚醒を促し、睡眠のリズムを狂わせる原因となります。

 

対策

極端に顔に近づけての利用や、暗い場所で見るのは避けましょう。暗い場所で使用する場合は、端末の明るさ(=輝度)を落とすように設定変更することも有効です(※)。ブルーライトに対しては、影響を軽減する眼鏡や画面フィルター、アプリを利用して対策をとりましょう。

※筆者の場合は、画面の照度を常に暗くしています。明るいところで使う時だけ、照度を若干明るくしています。

 

(4)腱鞘炎

スマートフォンを長時間使用することで、指や手首に痛みやしびれを感じる場合があるようです。これらは腱鞘炎、あるいはその前兆であることも考えられます。最初はそれほど気にならない違和感でも、放置して悪化すると、ペンを握るだけでも激しい痛みに襲われます。

 

対策

手と指のストレッチが効果的です。さらに肩甲骨部分の柔軟体操も行うと、肘などへの負担が軽減され、予防につながります。一方で、指や手首に違和感が生じた場合は、すぐに使用を控えましょう。

 

 

さまざまな症状と対策について書きましたが、全ての症状への対策として最も効果的なのは、スマートフォンの使用時間を減らすことです。とはいえ夢中になると、利用時間はどうしても伸びてしまいます。そんな場合は、使用時間の制限をかけられるアプリ(※)を活用し、自己管理することが効果的と考えます。

スマートフォンは、いざという時に非常に便利なツールです。しかしそれを一日に数時間も使うと、人体に悪影響を及ぼします。この機会に再度、使い方を考えてみてはいかがでしょうか。

 

※使用時間を把握したり、制限を掛けたりするアプリには、以下のようなアプリがあります。
スマモリ
スマホスピタル
Filii

 

 

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