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炎上!!炎上の火種と延焼の仕組み

未成年者の不用意な発言や写真・動画の投稿がネット上で”炎上”することは、もはや日常茶飯事となっています。一時期はニュースにもなったのでご存知の方は多いかと思いますが、発生件数はニュースになるような少数ではありません。インターネット上の検索サイトで検索すると、ご丁寧に「まとめ」サイトが作られ、数々の炎上ネタが永久保存されています。※炎上すると知らないうちに保存される可能性があるということです!

今回は、この”炎上”が起きる仕組みと、一般的な対処方法について説明したいと思います。
まず、毎回定番の流れになってきていますが、「炎上ってなんですか?」というところから説明していきます。

 

炎上

なんらかの不祥事をきっかけに爆発的に注目を集める事態または、状況

想定を大幅に超え、非難・批判・誹謗・中傷などのコメントやトラックバックが殺到すること

Wikipediaより引用。

ブログやSNS上での発言が上記のような状態を招くことです。海外でも同様の事象はあり、英語圏ではFlame(フレイム:炎)と呼ぶそうです。世界的に問題となっています。カリフォルニア州では、SNSに投稿の削除ボタンの作成などを義務付ける「消しゴムボタン」法が制定され、2015年から施行されるそうです。メジャーなSNSには既にあるので、あまり意味がなさそうですが・・・

日本での、最近の未成年者の炎上に限っては、Twitterでの炎上の割合がかなり多く、注目度も高いということが特徴的と言えます。ちなみに、”炎上“という言葉自体の認知度はかなり高く、2013年10月に行われた調査によると、約96%となっております。

 

炎上の仕組み

それでは、炎上の仕組みについて説明していきましょう。

火種

炎上が起きるには、火種となる『ネタ』が必要です。未成年者の炎上においては、多くはTwitterへの投稿が火種になります。どのような投稿が火種になるでしょうか。Wikipediaの後半にも説明がありますが、いくつかの分類があります。未成年者の炎上については、以下の投稿が火種になる可能性があります。

 

反社会的な行為

窃盗・器物破損、飲酒・喫煙といった法に抵触するような行為や、法に抵触するまでいかなくても、明らかに迷惑な行為を、武勇伝的に投稿するものです。中高生の心理として、そういう自慢のようなものを身内の間でしたいというものがあるのだと思います。悪ノリとも言えます。
よくある投稿内容として、万引き、自転車やバイクの窃盗、カツアゲ、いじめ、無免許運転、暴走行為、飲酒、喫煙、線路上での撮影などが挙げられます。これらは特に、Twitter+バカで、”バカッター“と呼ばれることがあります。投稿内容には前述の内容がかなり多く、偏りがあると言えそうです。武勇伝なので、模倣したくなるのでしょうか。

 

知ったかぶり/特定ターゲットへの批判

専門的知識や社会的な常識が不足した状態で、話題性のある社会的問題や国籍・学歴・趣味などに強気な意見、上から目線のアドバイス、悪口や軽蔑に値するような否定的な意見を投稿するものです。論理的な矛盾点の多さや感情的な内容となりがちなため、多方面から批判が殺到します。

 

なりすまし

全くの別人が本人と見えるように偽装したアカウントを発行し、本人になりすまして投稿することです。不正アクセスにより本人のアカウントをのっとり(犯罪です!)、投稿することもあります。この行為自体の目的が本人に迷惑をかけることなので、投稿自体が火種となりやすい内容になります。

 

放言・暴言・逆ギレ

アルバイト先などでの出来事、不満などを投稿することです。内容が顧客に不利益や不快感をもたらすものであると、火種になりやすいと言えます。この不満などと、反社会的行動などがセットになり、飲食店バイトが食材を口にした写真や、調理器具を粗末に扱う、不衛生な画像などが火種になるケースが多くなっています。このケースを、”バイトテロ“と呼ぶことがあります。(バイトテロで実際に倒産した会社があるというお話を前々回で致しました。)
また、この場合、本人は冷静ではないため、指摘や批判に対し、さらなる暴言や逆ギレを起こし、火種は急激に大きくなる可能性があります。

 

これらの投稿を火種とし、炎上が始まります。

 

ボヤ

火種を誰かが発見し、拡散します。ネット上には炎上ウォッチャーが多数おり、常に炎上の火種を探していると言われています。「よくもまぁ、そんな火種を探してきたね。」と言うような火種を探し、拡散してボヤに発展させます。炎上は、ネットの世界では古くから楽しまれている、一種のエンターテイメントです。残念なことかもしれませんが、インターネットはそういう世界でもあります。

未成年者の多くは、インターネットが世界中の人々と自由につながる仕組みであることを分かっていないと言われています。LINEやTwitterなどを、閉じた世界の1つの製品と思っている、とも言われます。また、そうではないことを理解していても、自分たちの仲間内の交流(「うちら」と表現されます)には、外の人々は積極的に関わってはこないだろう。と考えていると言われています。

実際はそんなことはありません。炎上の火種は、常に求められており、オープンなインターネットに投稿された火種は、意外なほどの早さで大きくなります。

 

炎上

ボヤから炎上に向かって延焼してく場合、当事者の行動は、2パターンです。
1つは、暴言や逆ギレなどで反論します。これは火に油を注ぐレベルではなく、ガソリンを注ぐような行為です。完全に大炎上を招きます。
2つ目は、当事者もさすがにマズイと思い、Twitterなどの投稿を削除します。しかし、この時点で炎上をエンターテイメントと思っている拡散者はTwitterなどの投稿を手元に保存したり、Web魚拓と呼ばれるWeb上に公開するかたちで保存することを行っており、それを利用して拡散し続けます。この時点での削除は意味がありません。「不都合なので消しました」という隠蔽(いんぺい)行為自体が、火に油を注ぐ行為になったりもします。
また、当事者の友人などの擁護者が「○○(当事者のユーザ名など)がかわいそうなのでやめて!」「迷惑なのでやめてください!」などのように、擁護のつもりで発言します。これは、完全に火の勢いを強めます。これも油です。「水だと思ってかけたら油でした。」という話です。

そして、遂に炎上します。

炎上となると、”祭り”の様相を極め、状況をまとめたサイトが作られ始めます。ここで、ほぼ永久保存が確定します。
SNSや一部のニュースサイト、まとめサイトなど、様々なチャネルから集客され、多くの人の批判や中傷が殺到します。

 

大炎上

当事者が暴言や逆ギレで反論したり、内容が反社会的、悪質だったりする場合、まとめサイトだけでなく、ニュースなどで一般の目に触れるようになります。この段階になると、集合知的に個人情報を暴く行為が行われ、当事者の個人情報は、どこから手に入れた!?(身近な人とか卒業文集とかでしょう)と聞きたくなるような顔写真付きで公開されます。当然ながら、迷惑を掛けた人々に対しての責任を追及されます。犯罪であれば、少年Aとして書類送検、逮捕などあり得ます。
こうなってしまうと、炎上の履歴ネット上に(少年Aではなく)個人情報付きで永久保存され、絶対に消すことはできないと思われます。

 

 

処理のススメ

放置しておいても最終的には鎮火しますが、延焼の被害がどこまで広がるかはわかりません。きちんと対処し、さらなる延焼を起こさないように鎮火しましょう。

では、どのように対処すれば良いでしょうか。

実はそれは、単純な話です。
火種をきちんと処理し、油を注がないようにすればよいということです。特に火種の処理が重要です。

Japanese-Dogeza

具体的には、謝罪することです。Twitter上だけでなく、実際に迷惑を掛けた関係者にも謝罪します。謝罪時、言い訳しないことが重要です(炎上に限った話ではありませんが)。完全に犯罪であれば、相応の責任の取り方があるでしょう。

火種をきちんと処理してしまえば、煽る理由がなくなります。油を注ぐ人たちにも謝罪とともにそれを報告します。このあたりからであれば、削除できるものは削除したり、削除依頼を出したりしてネット上の記録を消すことも有効でしょう。隠蔽と捉えられないように注意して処理しましょう。きちんと処理すれば、多くの場合は鎮火すると思います。

 

本来、投稿の有無に関わらず炎上するような行為をしないことが望まれます。しかし、火種を投稿してしまった場合、きちんと処理し、延焼を防ぐことは大変重要なことです。早期に事態に気づき、対処したいものです。


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