スマホ利用のルール、持たせるときにちゃんと考えていますか?
最近では小学生でもスマホを持つような時代になってきています。2017年の総務省の調査によると、6~12歳(小学生)のスマホ保有率は、30.3%まで上昇しています。
しかし子どもがスマホを使ってトラブルに巻き込またり、使いすぎて勉強がおろそかにならないか・・・そんな不安を抱えてる方を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実際問題として、子どもにスマホをただ持たせただけで、なんのルールもなく自由に使うことを許可してしまうと、さまざまなトラブルを引き起こす可能性があります。
スマホの利用で起こる様々なトラブル
子どものスマホ利用に関するトラブルは多く発生しています。
総務省が毎年刷新している「インターネットトラブル事例集」を見てみると、多くのトラブル事例が挙げられています。
いくつかの事例を簡単にご紹介します。
スマホの過度な使用による生活や体調への支障
スマホの利用を始める多くの理由が「友だちとメッセージのやりとりをしたいから」「友だちとゲームをしたいから」といったものです。しかし友だちとのメッセージのやりとりやゲームで遊ぶことは、楽しいがゆえ、歯止めが効かなくなり夜中まで続けてしまう危険性があります。
本メディアでも何度か紹介していますが、ゲームについては国際的にも疾病として扱われるようになっています。
利用時間が長くなりすぎて勉強に手が付かなくなり受験に失敗したり、最悪の場合は日常生活に支障を来たす状態にまでなり、専門医での治療を要するようなことも起きています。
メッセージアプリでの悪口・仲間はずれ
スマホやSNSの普及によりメッセージのやりとりに関するトラブルも発生しています。会話の流れが速く、ささいなことでも誤解や感情の行き違いが生じやすいグループトークで、ちょっとした入力ミスをしただけで喧嘩になる事例などもあります。
また「SNSいじめ」も大きな問題となっています。学校でいじめられるだけでなく、SNS上でも「死ね」「クズ」などの心無い言葉を浴びせられるSNSいじめにより、1日中いじめの恐怖にさらされる新たな問題が起きています。SNSいじめを起因とした自殺などの痛ましい事件も起きています。
心のよりどころだったSNS上の知人による誘い出し
SNSで知り合った人に会いに行ってトラブルが発生しています。2019年には大阪府に住む小学生女子が、SNSで知り合った栃木県に住む青年男性の家まで行ってしまうという事件が起きましたが。この事件は小学生と青年男性、場所がとても離れている、という点でとても話題になりましたが、同様の事件は数多く発生しています。
2017年にはSNS上で死にたいとつぶやいている人たちに優しく語りかけ、自宅に呼んで殺害するという事件が神奈川県座間市で起きています。
トラブルを防ぐためにルールが必要
「インターネットトラブル事例集」冒頭の「はじめに」では以下のような記載があります。
これからのデジタル社会を生きていく子供たちを被害者・加害者にしないためにも、インターネット、スマートフォンを始めとするデジタル機器、SNSなどのコミュニケーションツールを 「賢く活用する知識・知恵」 「ルールを守って使える健全な心」 「安全に利用するための危機管理意識」 を育むことが、とても大切なのです。
子どもにスマホをトラブルなく安全に使わせるためには、情報モラル教育はもちろんのこと、スマホの利用に関するルールをきちんと決めて守っていくことが重要となります。
スマホのルールに限らず、世の中にはさまざまなルールがあり、それらを守ることで安全が保たれています。大人になれば、さまざまな場面で新しいルールを守らなければならない場面に遭遇するでしょう。スマホのルールを設定し運用していくことは、お子さまの自制心を育む手助けにもなることでしょう。
それでは、ご家庭でのスマホの利用に関するルールの設定と運用について、どのようにしたらよいか案内していきます。
どのようなルールを設定するか?
ルールを設定する際には子どもと話し合って双方納得のうえでルールを設定することが重要になってきます。親から一方的にルールを作って押し付けると、子どもは納得していないため、ルールが守られなかったり、隠れて利用するようになる可能性があります。隠れて利用した場合はトラブルが発生した歳、利用していたこと自体を隠すために、トラブルについての相談をしてこなくなり、被害が大きくなる恐れさえあります。
では、どのようなルールを設定すればよいでしょうか?よく挙げられるルールの例は以下のようなものになります。
■利用時間について
スマホをつかてもいい時間帯や長さについて決めます
例)21時~6時は電源をOFFにしてリビングに置く。1日の利用時間は3時間まで。
■利用場所について
どこでも使っていいわけでは有りません。具体的に使っては行けない場所を決めます。
例)トイレや自室に持って行かない。家の中で使う場合はリビングで使う。
■マナーについて
スマホの利用に夢中になって周囲の人に失礼な行動をとらないようにします。
例)食事中や人と話しているときは触らない。歩きながら使わない。
■課金について
さまざまなゲームやアプリでお金を使う場面があります。どのような場面で使ってよいのかを決めましょう。
例)課金はしない。アプリやゲームで課金をしたい場合は親と相談すること。
■使っても良いアプリやサイトについて
未成年には不適切なサイトやアプリがあるので禁止しましょう。
例)入れてもいいゲームアプリは3つまで。アダルト系やギャンブル系、お金やポイントを稼ぐサイトなども禁止。
■ルールを守れなかったときのペナルティについて
ルールを設定しただけでは意味がありません。ルールを守れなかった際にどうするのか決めることで有効性のあるルールとなります。
例)ルールを守れなかった場合はゲーム利用を1週間禁止
上記はあくまで一例です。子どもの利用実態に応じて設定する項目も変わってきます。例えばゲームを全くやらない場合はゲームに関するルールは不要かもしれません。勉強のために使いたいということであれば、使ってもいいアプリを指定したり、利用時間を延長したりしてもよいでしょう。
また、ルールは一度作って終わりではありません。利用状況に応じて変えていく必要があります。こまめに子どもと話し合って、ルールの見直しを行いましょう。
ルール管理の手助けとなるツール(アプリ)
ルールを設定して守るためにさまざまな便利なツールがあります。フィルタリングはもちろんのこと、最近ではAndroidなら「Digital Wellbeing (デジタルウェルビーイング)」、iPhoneであれば「スクリーンタイム」で利用時間やアプリの制限などを保護者の端末から行うことが可能です。
また、ルールを管理するという点では、弊社が提供しているFiliiのルール管理機能もあります。以下に、詳しい内容を説明させていただきます。
Filiiのルール管理機能
Filiiのルール管理機能を使えば、スマホ・アプリの利用時間管理や、オリジナルのルール管理、ルールを守れなかったときの決め事などを管理することができます。
前の節でご案内したルールの例のような内容であれば、このFiliiのルール管理機能で一元的に運用していくことが可能です。ルールを守れたかどうかを定期的に振り返るためのレポート機能もあります。また、設定したルールの一覧と、振り返りのレポートを印刷することもできるようになっています。
(参考)子どものSNS利用を見守るサービス『Filii(フィリー)』 スマートフォン利用ルールの運用継続を目的とした「ルール管理機能」を追加 | エースチャイルド株式会社
Filiiはルール管理だけではなく、子どものSNSの利用を見守ることができるサービスです。お子さまがSNSで誰とつながっているかを確認することができるほか、いじめや犯罪につながるようなメッセージを受け取った際に、保護者にアラート通知を届ける機能も備えています。SNS上でのメッセージのやりとりの原文はお子さまのプライバシーに配慮し、保護者からは見られないようになっています。
下記サイトからご登録いただけますので、ご興味を持たれた方は、ぜひとも導入をご検討ください。
まとめ
子どもにスマホを持たせる際には、ルールを決めて、きちんと守っていくことが重要です。ルールをうまく運用をしていくためには、いろいろなツール(アプリ)やサービスを活用していくのがよいでしょう。
スマホは便利であると同時に、使い方によってはトラブルを引き起こすこともあります。しっかりと危機管理意識をもって、親子で決めたルールを守っていくことで、トラブルを回避し、スマホがもたらす利便性などの、本来のメリットを享受できるようにしていきましょう。