いじめ問題・情報モラルに重点 文科省、小・中の道徳教材改定
文部科学省が2月14日、新たな道徳教材として、『私たちの道徳』を公表しました。
小学校の低、中、高学年用と、中学生用の4種類。来年4月から授業で使われるようです。
ちなみに作成と配布に、掛った金額は約9億8千万円だそうです。日本の小中学生の人口は、現在1,000万人くらいです。一人当たり98円。『作成と配布』の範囲が分かりませんが、これ以外にお金が掛っていないなら、安いですね。
改定のきっかけは、安倍晋三首相が内閣の最重要課題の1つとして力を入れている教育改革、その肝である、『教育再生実行会議』が出したいじめ問題に関する提言に、道徳教育の強化が盛り込まれたことです。
なんとこの教材の重点は、”リアルのいじめ問題”、”情報モラル”です。
情報モラルに関しては、ネットいじめ、ネット依存などの問題、パソコンや携帯端末を使う際の注意点を扱っています。
まさに、本メディアで扱っているような内容を、授業として行うということです!そして、早ければ2015年度には、道徳は格上げされて、正式教科になる可能性がある、という話もあります。手前味噌で恐縮です。
実物を確認してはいないので、どのような問題をどのように記載しているかは未確認でこの記事を書いています。『読み物』を増やしたということで、さまざまなエピソードを読んで学ぶ、という方針になっているのでしょう。
以前、アプリや動画で学ぼう!ネット上の危険で紹介したようなコンテンツと一緒に利用できると効果的ですね。
エピソード的にも重なる部分が絶対にあるでしょう。
いじめやこどものネット利用の問題は、『国を挙げて取り組む社会問題』、という認識ができあがってきましたね。
学校の教員の方々だけの努力では、どうにもならないところが多々あると思います。国だけでなく、企業や地域のNPOや社団法人などの組織、そして家庭、何よりそこにこども自身が加わり、一体となって解決していくべき問題だと思います。
道徳の教材改定の成果も含めて、こういった認識がより進んでいけば、それも可能ではないかと思います。