お子様の使っているスマートフォンアプリ、それって安全!?
スマートフォン用のアプリには、連絡用や学習用など、さまざまな用途のものがあります。
そのほとんどは、使う機会と使う時間などを守れば、快適な生活を送る手助けになります。しかしその中には、「出会い系アプリ」や「飲酒することを前提に作られたアプリ」など、明らかに青少年に不適切なアプリもあります。
お子様がいらっしゃる親御さんの中には、定期的に子供が使っているスマートフォンにどんなアプリが入っているかを調べる方もいると思います。その時、前述したような青年向けのアプリが見付かった場合、子供に問い質し、場合によっては削除している方もいるようです。
ではお子様のスマートフォンに以下のアプリが入っていたら、どう考えるでしょうか?
『Twitter』
Twitterは、情報の収集・発信の代表的なアプリとして有名です。2015年12月末時点の日本国内の月間アクティブユーザー数は3,500万人で、本記事をご覧になっている方の中にも、実際に使っている方、あるいは名称は知っているという方も多いのではないかと思います。
Twitterは、知名度が高いから、SNSアプリだから(前述のような青年向けの種類ではないから)、問題は少ない、と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、はたしてそうでしょうか。
Twitterはユーザーの表現の自由を重視している為か、ユーザーが投稿した内容を監視し、不適切なメッセージがあった場合に削除するというスピードが非常に遅いです。
左図は、本記事を作っている2016/5/24-15:00に「援助」と検索した画面です。
不適切なメッセージが表示されます。
先日、警察庁の関係部門の方とお話ししました。
その方のお話では、上の様な行為をするつもりは全くないが、お小遣い欲しさに自称女子学生を演じ、お金(プリペイドカード式の電子マネー)を盗み取ること※末尾に注釈 を目的として、補導されるケースが非常に増えている、と言っていました。
また”からかう為に”同様のメッセージを投稿し、問題になるケースも多くなっているとも言っていました。
年齢や性別に関係なく優等生と思われている子供達も、数多く警察の注意を受けているそうです。
『サイバー補導』をご存じでしょうか?
サイバー補導とは、警察官がインターネット上の書き込みをチェックし、不適切な書き込みを見つけた場合は、身分を隠して、その相手とやり取りを行います。そして、違法な取引に発展するような場合は、取引現場に向かい、出会った時に警察であることを明かした上で、注意と指導を行います。
2013年10月から開始されたこの捜査手法でも、毎年多くの児童が補導され、件数は年々増加しているということでした。
Twitterの上記の画面には、性犯罪について記載されていますが、それ以外の犯罪を示す単語で検索しても不適切なメッセージが表示されます。その他にも、差別的な用語や他人に不快感を与える単語で検索すると、大人でも吐き気がするような内容が表示されます。
皆が使っている一般的なアプリだから問題は少ない、という認識は、正しいとは言えません。
広く出回っているアプリでも、親御さんはどの様な危険が潜んでいるかを正しく把握し、お子様に危険性の説明を含めた正しい使い方を教えることが必要です。
※プリペイドカード式の電子マネー:インターネットで音楽やゲーム、書籍などを購入・ダウンロードする決済方法。数千円~数万円のものが主流で、コンビニエンスストアーなどで販売されている。前払い金の為、カードに記載されたID番号さえあれば誰でも使える。
”電子マネーを盗み取る” とは、相手をだましてプリペイドカードを購入させ、その金額が入ったID番号を教えてもらうこと。