子どものスマートフォン使用に関する全国調査(明光義塾調べ)
明光義塾が子どものスマートフォン使用に関する調査をしていたので調査結果を見てみました。塾に子供を通わせている保護者向けのアンケートですが、塾に通っているかどうかはあまり関係なく読むことができます。
早速見ていきましょう。
(グラフは全て明光義塾調べです)
お子さんは現在どんな携帯電話を持っていますか?
ほぼ半数の中学生がスマホを持っており、高校生はほぼ全員持っているみたいです。これを踏まえたうえで次の質問を読むと
未成年者がスマートフォンを持つのは何年生が適切だと思いますか?
65%の親が高校生になってから持つべきだと思っているみたいです。中学生の53%はすでに持ってるので「中学時点では本当は持たせたくないけど持たせてる」という方がいるということのようです。
なぜ、持たせたくないのに持たせてしまっているのでしょうか?
お子さんにスマートフォンを持たせたきっかけを教えてください(複数回答)
なるほど。連絡手段として持たせるのは仕方ないですよね。塾や習い事に行く子も増えているし、両親共働きな家庭も多いですし、公衆電話も今は減ってきてます。
それでも本心では持たせたくない、というのは何かに不安を抱えているからなのでしょうか?
子供にスマートフォンを持たせていない親に対する「スマートフォンを持たせていない人は理由を教えてください 」という質問への回答で
LINEのトラブルや、いじめなどを聞くからです。既読なのに返事が遅いだけでイジメがあると聞いて驚きました・・・。親のわたしでも、LINEは面倒くさいです。いちいち携帯をチェックしたりと、色々と煩わしい事を、小学生のうちから苦労してほしくないというのが正直な気持ちです。(小学5年生の保護者)
というのがあります。SNSのトラブルが一番気になるようです。
スマートフォンの使い方、時間などで普段お子さんと衝突したことはありますか?
45%があると答えています。
自宅にいるときに、スマホばかりいじっているので、時間を決めてやるように、とかなりの頻度で注意した。(高校2年生の保護者)
スマートフォンは面白いですからね。ゲーム、SNS、動画閲覧。自分が中高生のときに持っていたら私も絶対にハマってしまっていたと思います。
お子さんのスマートフォンの中身を見ますか?
子供が小さいうちは中身を見る傾向にあります。大きくなれば見られたくなくなりますから当然な結果でしょうか。「子どもが未了承で見ている」も意外とあります。大丈夫ですかそれ?自分が子供だったら勝手に見られてるの分かった瞬間から親に不信感を抱くと思います。愛情とはいえ。
何を見ているかというと、LINEのやりとりや、個人情報に関わる情報を投稿していないかを気にしている模様。本資料には記載はありませんが、最近では自画撮りなども問題になっているので、そういうのも気になりますよね。
裸の”自画撮り”でTwitterフォロワーが5万人に…性的な投稿をしてしまう子どもたち | Abema TIMES
有料LINEスタンプ目的も–女子中高生で「自画撮り」被害が起きる理由 – CNET Japan
中高生はなぜLINEで知らない人と出会うのか | イマドキのLINE事情 | 東洋経済オンライン | 経済ニュースの新基準
対応も進められています。
3段階の対応をまとめる 青少年の自画撮り被害で | 教育新聞 電子版
LINE や SNS アプリなどで、お子さんが友人とトラブルになったことはありましたか?
10人に1人はトラブルがあったそうです。これはあくまで「保護者が把握している数」なので、実際にはもっと多いでしょう。数年前まではネットの掲示板などがメインだったので、ネットパトロールで取り締まることができましたが、SNSやメッセンジャーアプリでどのようなやりとりをしているかはネットパトロールでは見ることができません。
お子さんのスマートフォン利用をどんな方法で制限していますか?
「制限していない」が35%もいることに少し驚きました。完全に放置でしょうか。何かルールは必要だと思いますが。。。
そんな中でもとられている対策として「保護フィルターの導入」があります。これは効果がありそうですね。(ただ、ここまでメッセンジャーアプリやSNSの問題を心配しているというアンケート結果を見てきましたが、LINEなどのメッセンジャーアプリに対しては有効な手が打てていないように見えます。)
スマートフォンを使う時の留意点や SNS について、家庭内でお子さんと話し合っていますか?
「話し合う」「話し合っていないが、必要だと思っている」で合計約84%ですね。そこはみなさん認識されている模様。前の質問で「制限していない」と答えた人も、ルール設定や保護フィルター導入はしないけど、話し合いだけはするとのこと。惜しいですね。
お子さんにスマートフォンを持たせたことについて総合的な評価をお答えください。
いろいろと心配やトラブルがあっても、それなりの数が肯定的な評価をしているようです。これはちょっと意外でした。「どちらとも言えない」としているのは、まだ小中学生の保護者なのかもしれませんね。今後の使い方を見て判断するということでしょうか。
コメントでは「親や友人とのコミュニケーション手段としてうまく使っている」「勉強アプリを活用している」などの意見がありました。
記事の最後では
総務省が平成 28 年 7 月に発表した『平成 27 年通信利用動向調査(※)』では、40-49 歳のインターネットの利用時スマートフォンを使う人は 73.6%で、40代では初めてスマートフォンがパソコンを上回る結果になった。 小~高校生だけではなく親世代の変化も著しく、「連絡・コミュニケーション手段」としてスマートフォンが欠かせない時代になっている。
という形で締めくくっており、すでに必要不可欠なツールになってきているということを述べています。
以上、小学生~高校生の子を持つ保護者へのアンケート結果を見てみました。本当は持たせるのは心配だけど連絡手段としてや周囲の子も持っていることを考えると持たせないといけない状況。その中でSNSなどのトラブルを心配していて、どうにか問題にならないように試行錯誤している保護者の様子が見えてきました。フィルタリングやルールを用いて防ぎつつ、常にネット・スマホについて情報収取を行い、対策を続けていくことが大切でしょう。
ちなみに手前みそにはなりますが、弊社のネット上のさままざな危険からこどもを守るサービスFilii(フィリー)はLINEやTwitterなどの子どもたちが使うアプリやSNSの見守りを可能とするアプリとなっています。このアンケートでSNSについて心配されている保護者の方々に是非知っていただきたいです。
Filiiはプライバシーの点を考慮してやりとり全てを見るのではなく、危険と思われるやり取りのみ気づくような仕組みとなっています。ネットに関するトラブルは何か起きてからでは遅いものがあります。問題が起きる前の予兆の段階から情報を得ることで「未然防止」する、また、発生の初期段階で「早期発見」することに効果の期待できるものとなっています。
詳しくは、ぜひ以下をご覧ください。
(アンケートについては以下から見ることができます。)