親が知るべきこと SNS上で子どもを守る
こどもがSNSを利用する際の問題と、そして『安全に使うために』という観点の記事です。こどもSNSを安全に利用するために、『親が知っておくべきこと』について、オンラインマガジンの老舗であるGigazineに「子どもが安全にFacebookやTwitterを使うために親が知っておくべきこと」という記事が出ていましたのでご紹介いたします。これは、米Yahoo!の現代の家族(Modern Family)に関するコラムニスト、Dan Tynan氏の記事「Every Parent’s 3 Biggest Facebook Fears — And What To Do About Them(訳:保護者の恐れるFacebookの3大脅威 — そして何をすべきか)」を元に書かれています。事情としては米国のものですが、日本の事情とあまり変わりません。
簡単に要約しながら、説明していきたいと思います。
まず前段として、親がSNSに持っている誤ったイメージに触れています。
◆親が抱きがちなSNSに対する間違ったイメージ
これには2点あり、まず1点目は、
「子どもにFacebookを使わせたくないが、止めようがない」と思っていること
です。
本気で使わせたくないなら、PCもスマホも手の届かない位置に置き、与えないようにすること、だと言っています。実際そのようにされている家庭もあるかと思います。日本では、こどもの方が大人よりIT機器に詳しくなり、PCやスマホを遠ざけても、ゲーム機や音楽プレイヤーなどでSNSやアプリを楽しんでいるという実情があります。「使わせない」対策を取りたいのであれば、この点も注意しなければなりません。
2点目は、
「子どもにFacebookの使い方を教えたり、実際に使っているところを見たり、ということを全くしていない」
です。
子どもは確かに、直感的にデジタルデバイスやSNSのようなツールを使いこなしてしまいます。ただしそれは表面上だけの話です。「情報モラル」と呼ばれる、ネット上でして良いこと/悪いこと、という知識だけでなく、そもそもの社会的モラルが発展途上です。また、本人が気を付けていても、犯罪などに巻き込まれることがあります。本文中で、”13歳の子どもに自分の車のカギを渡さないことと同じ“という表現で例えられています。まったく使い方やルールを教えずに、また、守る手段を持たずに、SNSを自由に利用させるべきではありません。
これらの間違ったイメージを正し、子どもの「SNSを使いたい」という意思を尊重しながら、ソーシャルネットワークの中に潜む脅威と対峙する必要が親にはあります。
そういうことを教えるのは親のやるべきこと、だと言っています。
では、実際にどんな脅威があるのか、Facebookの3大脅威を説明していきます。
◆1:サイバーいじめっ子
本ブログでもたびたび取り上げている、いわゆる”ネットいじめ“です。ネット上のいじめで自殺にまで発展するケースは、米国だけでなく、日本でも出てきています。また、日本の”ネットいじめ”は、強くリアルのいじめとリンクしており、リアルからネットに場を広げるというケースが多いです。
Facebookでは『いじめ予防プログラム』を導入し、ネット上のいじめの対策・対処法などを紹介しています。
これに関しては、
親ができる唯一のことは、子どもの出す危険信号に気づき、いじめについて子どもと話をするくらい
と言っています。
この危険信号にどれだけの親が気づいてあげられるでしょうか。ネット上のいじめは、他人からはかなり発見されにくいです。特にSNSでは、オープンな領域だけでなく、いわゆるダイレクトメッセージと呼ばれる、第三者からはまったく見えない領域が、いじめや犯罪の温床になっていると言われています。国をはじめ、自治体で実施する”ネットパトロール”などは、この領域を監視していません。子どもに隠されたら、気づくのはかなり困難でしょう。
◆2:ストーカーやその他不審者
こどもたちがネット上で知り合った人に会いに行くということは、米国のみならず、日本でも日々行われています。以前紹介したデジタルアールのコンテンツには、「女子高生の38.5%が実際に会ったことがある」というデータがあります。これはGigazineの記事で紹介されている、米国12%の、実に3倍の数値です。
ネットに関する多くの犯罪被害や誘引への入り口は、「ネット上で知り合った人に会いに行く」というところにあると考えます。最も注意すべき点だと思います。
この点に関して、
子どもがオンライン上で作った新しい友達をよく監視する、ということ。特にその友達が親の知らない大人だったり、子どもと歳が離れていそうな場合にはよく監視する必要アリ。(中略)その際に特に見るべきポイントは、相手の名前や住所に関する情報です。
と言っています。
そして最も重要なのが、親の知らない間にオンライン上で知り合った相手と現実では絶対に会ってはいけない、と子どもに教えることです。
重要です。最後は本人が「会わない」というルールを守ってくれるかどうかにあります。
ただそう伝えるだけでなく、実際の被害ケースや事件を伝えることで、より危険意識が高まるのではないでしょうか。
◆3:自分自身
自分自身とは、つまり、本ブログでもたびたび取り上げている、いわゆる”バカッター”や”バイトテロ”などの、批判の対象になるような自身の行動を投稿することです。情報モラルというより社会モラルな面が強いと思いますが、若気の至りでこのような行動が無いようにしたいところです。
投稿の公開範囲設定などで多少の被害軽減はできるかもしれませんが、そもそも投稿して困るような行動を取らないよう、やはり親からきちんと伝えていくべきということです。
さて、記事から引用させていただいたでさまざまな対策ですが、
これらの多くは、Filii(フィリー)で行うことができます。
この記事の対応策がFiliiの考えにかなり近く、Filiiでの実現度は高いです。
以下に、Filiiで対応できる対策を抜粋します。
- 「子どもにFacebookの使い方を教えたり、実際に使っているところを見たり、ということを全くしていない」
⇒ 実際の利用データを分析し、危険検知を行います。 - 子どもの出す危険信号に気づき、いじめについて子どもと話をする
⇒ Filiiが目指しているものそのものです。親子で危険情報を共有し、話し合い、親子で身を守る手段です。また、危険の温床となるダイレクトメッセージなども分析対象としています。今まで無防備だった領域を守れます。 - 子どもがオンライン上で作った新しい友達をよく監視する
⇒ 友達(つながり)を一覧化して見ることができます。 - 子どもと歳が離れていそうな場合
⇒ 年齢差別に友達(つながり)を確認できます。 - 親の知らない間にオンライン上で知り合った相手と現実では絶対に会ってはいけない
⇒ 相手とのやりとりを分析し、アラートする仕組みがあります。恐らくこの場合、「出会い系」、「未成年禁止行為」、「犯罪」などのカテゴリでアラートされる可能性があります。
この他にも、3:自分自身 で示しているような行為は、「炎上対策」として組み込んでいく予定です。
最新のコラムが進めるような手段を、既にFiliiは持っています。最新の動向に合ったこどもセキュリティサービスになっていると思います。
最後に、保護者の方は、「こどもの方が詳しいから」といった理由でこども任せにするべきではありません。きちんとネット上のサービスや、それに伴うリスクを理解し、こどもと向き合って対策を行っていく必要があります。この機会に、改めて考えてみてください。